強さとは何か〜1998年 葛藤〜

どうも、ハヤブサです。

 

前回のエントリーに続き、今回も回顧録を綴りたいと思います。

 

一応、話の流れがありますのでバックナンバーを貼っておきます。

 

 

時は1998年、無事に高校受験を終えたハヤブサ少年の心に去来したもの。

それは「強さとは何か」という想いでした。

 

 

プロレスファンなら必ずぶつかるこの問題。

周りからはプロレスなどまやかしだ、八百長だと言われ、それでもプロレスを信じてやまないハヤブサ少年の葛藤を振り返りたいと思います。

 

 

1998年4月、ハヤブサ少年は地元では名の知れた進学校へと入学します。

 

入学前の春休みの間に山ほど宿題を出され、それを1ページもやらなかったハヤブサ少年は入学早々落ちこぼれるのですが・・・

プロレスとは全く関係ないのでそのお話は全て割愛しますww

 

 

教科書で学べる程度のことなど、人生では屁の役にも立たぬ。

プロレスから学んだ教訓でワタシは生きているのだ!!

(ブログで強がるくらいのことは許してくださいww)

 

 

さて、入学したはいいものの、以前の記事にも書いてある通り、ハヤブサ少年は小学6年生の頃にサッカーに対する情熱を失っており、高校に入ってまでサッカー部に入部する気などサラサラありませんでした。

 

どんな部に入ろうか悩んでいると、ふと目に留まるものが。

 

空手部だ。

 

まさか空手部なんてものが高校にあるとは知らず少々驚いたが、元々格闘技に関してはK-1が出会いの発端であるハヤブサ少年は非常に興味を持ちます。

そして偶然にも、空手部のパンフレットを観ているワタシとタミオ(タミオは3年8組プロレス部きっての秀才で同じ進学校に入学していた)のところに女性の先輩が声を掛けにやってきた。

空手部に入りませんか?と。

 

女性部員がいることにまず驚いたのだが、ワタシは勧誘に来た女性部員の先輩に目を奪われ、即座に入部を決意する。

 

「強さとは何か」

 

入部を決めた瞬間のワタシの頭にそんなテーマは無かった。

 

クソである(#・∀・)

 

 

格闘技を習うという経験が皆無であったハヤブサ少年にとって、空手のイメージといえば、かつてK-1を通じて知っていた極真空手であった。

防具を付けずに打撃戦を繰り広げ、人体の限界を極める。そんな集団だと思っていた。

 

しかし空手部で習ったのは所謂スポーツ空手と言われるもの。

メンホーと言われるヘッドギアと、グローブ、胴当てといった防具を付け、基本的に寸止めで技を繰り出すというルールだ。

(実際は寸止めではなく、技を当てて拳を「引く」ことが重視されるため、パンチもキックも当たれば当然痛い)

 

まずは基本の正拳中段突きから練習を始め、少しずつ空手の技術を習っていく。

 

1ヶ月ほど経ち、組み手の練習などもやり始めるようになったが、ハヤブサ少年にはずっと違和感があった。

 

 

確かに空手の練習を通じて以前より強くなっているのかもしれない。

 

しかし、組み技も極め技もないこの競技は果たして本当に強いのだろうか。

部内には空手経験者で黒帯を持つ部員もいるが、タックルでグラウンドに持ち込んでしまえばプロレスで培ったサブミッションでいくらでも仕留められるのではないか、こうした想いが日に日に強くなっていった。

当時のワタシは空手部で習うことよりも、中学時代の3年8組プロレス部で培ったものの方がより強さに通ずると思っていたのだ。

 

 

そしてある事件が勃発する。

(実際はしょうもない子供の喧嘩ですw)

 

 

空手部の同級生で、中学時代は団体戦で全国優勝をしたという大柄な男。

彼は確かに組み手が強かったが、毎日観察していると攻めのパターンが数種類であることにワタシは気付いた。

 

もちろん、格闘技経験のないワタシがそれに気付いただけで即座に勝てるものではなかったが、ワタシは日々の練習の中でこう来たらこう返す、と身体に染み込ませ、いつか組み手で勝利出来るように練習を積んだ。

 

入学して半年ほどが経過した頃だっただろうか、10月か11月頃だったと記憶している。

 

ワタシはその男と組み手の練習を行うことになった。

対策は万全である。

数種類しかない攻撃、フェイントのパターンは全てインプットされており、あとはカウンターを合わせるだけだった。

 

組み手が始まって数十秒したころ、お決まりパターンの攻撃が放たれた。

ワタシは完全に見切ってカウンターの中段逆突きを刺す。

 

「決まった!」

 

気合いとともに極めのポーズを取るワタシにその男は物言いをする。

 

「いや、当たってない」と。

 

確かにワタシはルールに基づき彼の腹部への中段突きを軽く当てる程度で拳を引いた。

おそらくダメージは無いだろう。

しかし、これは公式大会でもポイントが認められる動作である。

 

が、彼にとってはワタシの中段突きが当たったと気付かぬ程度でしかなかったが故にこのような主張をしたのかもしれない。

そのため、ワタシは彼の攻撃をどう見切り、どのようにカウンターを取ったのか解説した。

 

ところが、素人のワタシにカウンターを取られた彼は余程悔しかったのか逆上し、

 

「今のは当たってない、無効だ!」と続ける。

 

 

 

この時ワタシの中で積み重なっていた苛立ちや不満が爆発した。

 

それは組み手の練習相手にポイントを認めて欲しいということではない。

 

練習中のポイント判定など、およそ強くなるためには取るにも足らない事である。

その程度のことに右往左往しているようでは強くなれるはずが無いと、

ハヤブサ少年は空手部に対して失望してしまったのである。

 

さらに言うなら、共に強くなることを目指している(はずの)部員に対してリスペクトする気持ちを表せない人間と一緒に過ごすことはハヤブサ少年には受け入れ難かったのだ。

 

 

この日以降ハヤブサ少年は空手部の練習に出なくなります。

タミオはその後も暫く練習に出ていたようですが、気がつくと更なる大事件が!

(これも子供の喧嘩の延長ですw)

 

なんと、空手部の同級生4人が退部するという話になっていたのです。

ワタシが組み手練習での一件で部活に出なくなって以降、この4人も空手部に対する不満が爆発したんだとか。

 

まさか自分の子供染みた行動が退部騒動に発展していたなどとは知らない当時のワタシは、

「みんなちょっと待って!俺も辞めるって!!」

てな具合に退部騒動に乗っかって部活を辞めるのに必死でしたw

 

 

こうして空手部を辞めるに至ったハヤブサ少年は、本当の強さとは何だろう?という疑問に対して何の答えも出せぬまま1998年を通り過ぎてゆくのです。

 

高校に入学して半年余り、強くなるために空手を学んできたつもりだったハヤブサ少年にとっては、3年8組プロレス部での闘いの方が痛くて、苦しくて、真面目に闘っていたという想いに駆られるのです。

プロレスの方が空手より強くて、誇らしいじゃないかと、そう思うようになっていたのです。

 

 

そしてワタシは打ち込むものが何も無くなり、無気力な毎日を過ごすことになりますが、それは次回以降のエントリーにて。

 

 

最後に。

 

この記事を書いていて思い出した言葉があります。

 

「先月までのお前は面白いヤツだと思ったけど、今のお前の目には光が無いよ」

 

これは空手部の顧問をしてくださっていた数学の先生の言葉です。

(練習指導は近所の道場の師範が面倒を見てくれていたので、空手経験のない先生が顧問だったのです)

 

退部する意思を伝えに先生と話をした時に言われた言葉で、当時は結構傷ついたことを今でも覚えています。

でも大人になってみると意味がわかるような気がします。

 

正しいかどうかは別として、必死になれる何かが人を成長させるんですよね。

 

そう考えてみると、今のワタシは何に必死になるべきか・・?

 

 

 

 

うん、ダイエットかなww

(現在体重69キロなうww)

 

 

エンセリオ!

マ・ジ・で!!

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